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ヴァンデ・グローブ(長岡にゆかりのある人の話)

2024.11.24

こんにちは。|平屋|スタンドバイホーム長岡 代表の間嶋です。

みなさんはヨットレースに興味ありますか?

はい、わかりました。興味ありませんよね。(笑)

でも書きますので、読みたい方だけ宜しくお願いします。

今行われているヨットレースに「ヴァンデ・グローブ」(VENDÉE GLOBE)というヨットレースがあります。単独無寄港無補給世界一周のヨットレースです。たったひとりでどの港にも寄らず、途中で誰からの助けも借りずに地球を一周するという過酷なレースで、4年に1回開催されています。フランスのヴァンデ県をスタートして同じところに戻ります。グローブ(Globe)は地球という意味です。ひとりでヨットを操船することをシングルハンドと言います。定期的に衛星通信を使って陸地にいるチームスタッフとの交信はできます。

今年のレースは11月10日(日)にスタート。40人の勇者が参加しています。フランスを中心にほとんどがヨーロッパの選手ですが、アジア勢が二人参加しています。その中でも日本から白石康次郎が今回3回目の挑戦をしています。

白石選手は、第8回大会(2016-2017)にアジアから初出場。しかし、南アフリカ沖でマストが折れ、リタイアしました。帰国後にスポンサーさんを回って報告をしている様子をネット動画で見ましたが、明るく振る舞う白石選手。逆に心を締め付けられるような気分になりました。本人が一番悔しかっただろうと思いますが、次に向かって気持ちを切り替えるメンタルはすごいです。

2回目の挑戦は第9回大会(2020-2021)。メインセール(ヨットの帆)が破損しましたが、海上で約1週間かけて自力で修理。94日と21時間でゴールしました。33艇中16位でした。オーダーメイドのヨットで参加しますので、水中翼の付いた早い艇があるなかで16位はすばらしい結果でした。

そして今回が3度目の挑戦です。年齢的にも最後の挑戦じゃないかと思います。

ところで進次郎なら知ってるけど、康次郎って誰?という人が大半でしょう。(笑)
ヨット界隈では有名な白石康次郎ですが、一般的にはほとんど知られていないと思います。ですが、長岡にはゆかりのある人なんです。(ここまで我慢して読んでいただいた人、ありがとうございます。)

白石康次郎がヨットに興味を持ち、ここまでになるきっかけとなった人物が多田雄幸(ただゆうこう)です。多田雄幸もこれまたヨットに乗ってる人はみんな知ってる名前です。なんと長岡市出身です。

多田雄幸は長岡市生まれで、長岡中学校、旧制新潟高等学校を卒業しています。やがて上京しタクシーの運転手をするかたわら、ヨットに乗るようになります。そして、1982年5月にスタートした第1回アラウンド・アローン(シングルハンド世界一周ヨットレース)で、クラスⅡ優勝という快挙を成し遂げました。

そんな多田雄幸を知った白石康次郎は嘆願して弟子入りします。当時まだ高校生だったそうです。弟子時代に多田の実家のある長岡にも何度も来ていたようですし、多田家と親戚関係にあった八海醸造が今でも白石康次郎のサポートをしています。前回大会では確か日付変更線を通ったときに白石選手は八海山で祝杯をあげていました。

今回のヴァンデ・グローブは40艇の参加。すでに1艇リタイアが出ています。この過酷なレースはトラブルとの戦いで、ヨットの修理も海上でひとりで行います。リタイアしたのはマキシム・ソレルという選手で、メインセールの修理を行っている際に怪我をしてしまったようです。

白石康次郎のヨットもトラブルが起きました。メインセールのトラブルです。チームスタッフと連絡を取り、ヨットに積んである補修用の材料と道具で、どの様に修理するか?アドバイスを受けながら応急処置は終わったようです。レースの様子はFacebookでレポートされています。

レース中は他の船と衝突しないようにレーダーも積んでいますが、ぐっすり寝ることができないそうです。2時間寝て2時間起きてというような繰り返しらしいですが、陸地の近くはほとんど寝ないそうです。そんな状態が90日も続きます。

レースの状況はヴァンデ・グローブ公式サイトから見ることができます。トラッカーのページからは誰がどの位置にいて順位はどうなっているかなど、3時間おきに更新されています。すごくわかりやすいので、見ているだけでも楽しいです。※スマートフォンのブラウザではトラッカーは機能しません。是非PCでご覧ください。

ゴールは2月になると思いますが、無事にゴールして欲しいと願っています。

今回は、長岡にゆかりのある人とヨットレースの話でした。

おわり